リーフ上

リーフが露出し始め、外洋からの波が
完全に止まっている。奥が外海、写真に
は写ってないが手前に礁池がある。ここ
のリーフはかなり幅が広いほうで、歩い
て観察すると、シャコガイ、ウニ、サザエ
、小魚等、いろいろな生物が見られる。
リーフの上は波あたりの強いところで、
干潮時以外は人を寄せつけない。大潮
の干潮時は絶好のフィールドウォッチン
グタイムだ。ただし、大潮のときは潮の
満ち引きが非常に早いので、気がつい
たらリーフに取り残されていたということ
のないようにをつけよう。
30分もしないうちに下の写真のようになる
ここまでサンゴが露出すると、あたり一
面にサンゴの独特な臭いが漂う。露出
するサンゴはなぜかほとんどコゲ茶色
で、サンゴ礁のイメージとは程遠い。
短いエダサンゴの群生
水槽の水換えをするとサンゴがいっせ
いにヌルヌルを出す。露出したときに乾
燥しないようにするためらしいが、それ
と同じことが自然界でも見られる。水槽
では照明を消したりエアコンを止めたり
するが、海では容赦なく太陽が照りつ
け、風雨にさらされる。このような環境
にいるサンゴはじつにたくましい。はる
か昔から自然界で生きてきた知恵と進
化には驚かされる。しかし近年の人間
による赤土の流出という環境の悪化に
はたいへん弱い。あっという間にリーフ
内、湾内、全滅ということがあちこちで
起きている。なんとかならんか赤土流
出!
干潮時に露出しその後潮が満ちてきたところ
サンゴには褐虫藻が共生している。こ
の褐虫藻はサンゴから老廃物である
窒素やリンを栄養分としてもらい、さら
にサンゴの呼吸の結果出る炭酸ガス
を光合成に利用している。そのかわり
に、光合成で生産される大量の栄養分
のじつに九割がサンゴに渡される。サ
ンゴはそのうちの半分をエネルギーと
して利用し、後は海中に放出する。あ
のヌルヌルには多量の栄養分が含ま
れているのである。人間の母乳のよう
なものだ。この粘液を植物プランクトン
やサンゴガニ、サンゴハゼ、シャコガイ
、イバラカンザシ、その他多くの生物が
食物として利用している。これを水槽
飼育で利用しないてはない。スキマー
で取り除いてしまうのはもったいない。
液状フードを添加するより水槽内で自
然に供給されるほうが望ましい。
水中から水面にカメラを向けて撮影
撮影後水中から上がると全身ヌルヌル。気持ち悪いやら、臭いやら。

リーフの窪みに見られるサンゴ
オヤユビミドリイシ サンカクミドリイシ
干潮時貝とりのおばちゃん?に踏まれてしばらくたった
ハナガサミドリイシ
ミドリイシの一種
スゲミドリイシ イボハダハナヤサイ