オニヒトデの猛威
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オニヒトデの食害で世界中のサンゴ礁が死滅している。
昔からあったことだが、最近はその頻度が激しくなって
いる。原因についてはいろいろと議論されているが、ま
だわかっていない。一度死滅した海域が元に戻るのに
10年とか20年とか言われているが、それは自然環境が
まだ悪化する前のことで、最近のように海水温の上昇
や、継続して起こる赤土の流出などの環境下では、いっ
たいどのくらいかかるのだろうか。あるいは二度と復元
しないのではないか、とさえ思ってしまう。オニヒトデに
よって全滅した海域に一年後潜ってみたが、サンゴの
芽すら生えていなかった。とうぜんそこにいるはずの魚
達の姿もない。ほこりっぽい、濁った死の海に呆然とし
たものだ。
一匹のオニヒトデは一日に直径14センチのサンゴを食
べる。
今、国からオニヒトデ退治に補助金が出ている。漁師さ
んたちが一生懸命捕ってくれているが、少々問題もある
。まず補助金には枠があり、それを超えるとお金が出な
いため一匹も捕ってくれないということだ。また、短時間
に効率よく数を捕るために、サンゴが食べられはじめた
今最も保護しなくてはならない海域ではなく、すでに全
滅してしまい、飢えたオニヒトデが大量にいる場所で捕
獲するということだ。国がもっと真剣に考えてくれないと
、そのうち日本の海からサンゴがいなくなってしまうので
はないだろうか。四国や和歌山にも冬を越したオニヒト
デがいるようだ。
昔、インベーターゲームでこんなのいたような…
生物にとって一番の脅威は人間だ。人間がオニヒトデを
食べるようになればすぐに絶滅するだろう。誰か食べて
みませんか。世界の四大珍味になるかも。
オニヒトデも数が少ないと昼間サンゴの陰に隠れていて
夜行動するが、数が増えてえさとなる生きたサンゴが少
なくなると、先を争うように折り重なって,わずかに生残っ
ているサンゴを食べ尽くす。ゴキブリと一緒だ。
上から見ると微妙に模様が違う。 誰かが「オニ!ヒトデなし!」と言ったそうな???
オニヒトデ前線は一日1メートル前進する。
真っ白のサンゴは今食べられている所。その右のコケ
が生えてちょっと色のついたサンゴは少し前に食べられ
ている。この写真では右から左へ帯状になったオニヒト
デが移動しているのがわかる。
オニヒトデは1センチぐらいまでは石灰藻等を食べてい
るが、その後サンゴのみを食べるようになる。2年で30
センチに育ち、大きいものは60センチにもなる。
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